2023/04/15
日本人が多くかかる病気であるがんのなかでも、特に肺がんについては、死亡率が高いがんであるとされていますが、肺がん検診によって早期発見に努めることができれば、生存率は8割近い数字となっており、けっしてむやみに恐れるべきものではありません。この肺という組織は、肺胞とよばれる空気と血液との間のガス交換を行う小さな袋が集まった肺野部と、その空気が気道を伝ってきたときの入口にあたる肺門部のふたつに分かれており、それぞれにタイプの異なったがんができやすいとされています。肺門部のがんについては、実は肺がん検診でよく行われている肺のレントゲン検査ではみつけにくいがんであり、肺門部肺がんの高危険群とされている人たちについては、さらに肺がん検診でも別の方法が用意されています。これらの高危険群にあたる人とは、50歳以上の人であって、喫煙指数が600以上となっている人や、40歳以上の人で、過去6か月の間に血痰を吐いたことがある人などのことをいいます。
また、喫煙指数というのは、1日平均喫煙本数と喫煙年数とを掛け算にした数値のことで、どの程度喫煙しているのかを示すバロメーターとなります。こうした人たちについては、肺がん検診のなかでは喀痰検査といって、本人が口から出た痰を採取して、それを顕微鏡で観察して調べる検査を行います。もし肺門部肺がんをわずらっている場合には、この検査によって、痰のなかにがん細胞が含まれている確率が高くなります。ホーチミンのクリニックのことならこちら