2023/04/15
2015年の12月から制度化されたストレスチェックですが、多くの企業が義務として実施している一方でその結果を有効活用することができている企業はそれほど多くありません。結果を利用するノウハウが確立していないと言うこともありますし、取り扱いが難しい個人情報であると言うこともあり多くの専門家も対応に苦慮しているのが実情です。個人に対しての対応については比較的わかりやすい仕組みが確立しています。ストレスチェックを実施した結果、ストレスが高い状態にあると判定された人は専門の医師の面接を受けることができるという仕組みが確立されているのです。
企業側そのような相談に応じてもらうことができる医師を確保し、面談につなげる対応をすることになります。しかしながら会社が困ることになるのはその後です。ストレスチェックの結果会社の仕組みを改善していくにあたってどのようにすればよいのかという点について充分な知見が積み上げられてないというのが実情です。個別面接における医師の指示はあくまでも個人に対しての意見でしかありません。
職場改善のためにストレスチェックの情報活用するのであれば集団分析を活用するのが主な方法となります。集団分析はストレスチェックの結果の1部を使って職場の状況を数字として評価する仕組みで成り立っています。この集団分析の結果を上手に活用して改善につなげていくのが職場の技量が問われる部分であると言えるでしょう。どのような切り口で集団分析を行うのかについては企業が決めることができますので、腕の見せ所となるのです。
